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防備戦隊令

第一条
防備戦隊ハ鎮守府又ハ警備府所属ノ在役艦船及予備艦船並ニ航空隊、駆逐隊、潜水隊、海防隊、水雷隊、掃海隊又ハ駆潜隊中特ニ定ムルモノヲ以テ之ヲ編成ス
防備戦隊ニハ特ニ定ムルモノヲ除クノ外鎮守府又ハ警備府所属ノ防備隊ヲ編入ス
第二条
防備戦隊ハ所属ノ鎮守府又ハ警備府ノ所在ノ地名ヲ冠称ス
第三条
防備戦隊ニ司令官ヲ置ク
司令官ハ鎮守府司令長官又ハ警備府司令長官ニ隷シ部下ノ艦船部隊ヲ指揮統率ス
第四条
司令官ハ艦船、防備隊、航空隊等ヲ以テスル海面防禦及防禦海面ノ警衛ニ関スルコトヲ統轄シ又必要ニ応ジ鎮守府司令長官又ハ警備府司令長官ノ定ムル所ニ依リ鎮守府又ハ警備府ノ所管警備区ノ警備ニ関スルコトヲ分掌ス
第五条
司令官ハ鎮守府司令長官又ハ警備府司令長官ノ承認ヲ経テ自己ノ旗艦ヲ定メ又ハ部下ノ防備隊若ハ航空隊ニ防備戦隊司令部ヲ置ク
前項ノ場合ニ於テハ司令官ハ之ヲ海軍大臣及軍令部総長ニ報告スベシ
第六条
司令官部下ノ練習艦艇ヲ教務ノ為出動セシムル場合ニ於ケル練習ノコトニ関スル指揮ニ付テハ鎮守府司令長官ノ定ムル所ニ依ル
第七条
司令官ハ必要ニ応ジ部下艦船部隊ノ職員ヲ部下ノ他ノ艦船部隊ニ臨時配置スルコトヲ得
第八条
第三条乃至前条ニ規定スルモノノ外司令官ハ艦隊令第十二条第十六条乃至第十九条第二十六条ノ規定ニ準ジ服務ス
第九条
司令官ノ幕僚トシテ参謀ヲ置キ又必要ニ応ジ機関長ヲ置ク
第十条
参謀及機関長ハ艦隊令中司令官ノ幕僚タル参謀及機関長ニ関スル規定ニ準ジ服務ス
第十一条
第九条ニ掲グル職員ノ外必要ニ応ジ司令部附トシテ士官、特務士官、准士官、下士官及兵ヲ置ク
第十二条
司令部附ハ艦隊令中司令部附ニ関スル規定ニ準ジ服務ス
第十三条
艦隊令第七条第三十四条ノ三第四十三条乃至第四十五条第四十九条ハ防備戦隊ニ付之ヲ準用ス但シ旗艦ノ軍医長及主計長トアルハ各防備隊ノ軍医長及主計長トスルコトヲ得
第十四条
戦時、事変等ニ際シ特設スベキ根拠地部隊ニ関スル事項ハ平時ニ在リテハ各鎮守府司令長官ノ定ムル所ニ依リ防備戦隊ノ隊務ニ準ジ防備戦隊司令官之ヲ処理ス

(昭和9年12月15日軍令海第六号)


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