L4型 二等潜水艦


L4型二等潜水艦 L4 type second class submarines

八六艦隊計画(大正7年度開始)で1隻、大正12年度計画で8隻の合計9隻が計画建造された中型潜水艦。英国ビッカース社が英国海軍向けに設計建造したL型潜水艦を国産し改良したもの。大東亜戦争初期は作戦に参加したが中期以降は訓練に充てられた。戦闘や事故で5隻が失われた

主要目

排水量基準 988t, 水上 996t, 水中 1322t
長さ垂線間長 74.07m, 全長 76.20m
全幅7.38m
喫水3.77m
機関2軸 ヴィッカース式ディーゼル機関/電動機 2基, 水上 2400bhp,水中 1600shp
速力水上 16.5ノット,水中 9ノット
兵装53cm魚雷発射管 6門 (艦首), 8cm/40口径対空砲 1門, 機関銃 1挺
乗員47 - 60


艦一覧

計画 艦名 建造所 起工 進水 竣工 本籍 略歴 消息 記事
八六(大7)呂号第六十潜水艦Ro-60三菱神戸1921.12. 51922.12.221923. 9.17 二等潜水艦 (第59潜水艦)佐世保1924.11. 1 改名 (呂号第60潜水艦)
1941.12.29 座礁
1941.12.31 放棄処分
1942. 1.15 除籍
クェゼリン環礁
[09N/167.30E]
大12呂号第六十一潜水艦Ro-61三菱神戸1922. 6. 51923. 5.191924. 2. 9 二等潜水艦 (第72潜水艦)佐世保1924.11. 1 改名 (呂号第61潜水艦)
1942. 9. 1 戦没 (交戦)
1942. 9. 1 亡失認定
1942.10.20 除籍
アトカ島沖
[52.36N/173.57W]
(アトカ島附近)
大12呂号第六十二潜水艦Ro-62三菱神戸1922. 9. 81923. 9.191924. 7.24 二等潜水艦 (第73潜水艦)佐世保1924.11. 1 改名 (呂号第62潜水艦)
1943.11.30 舞鶴籍
1945.11.20 除籍
1946. 5. 8 処分
伊予灘
大12呂号第六十三潜水艦Ro-63三菱神戸1923. 4. 21924. 1.24
(第84潜水艦)
1924.12.20 二等潜水艦佐世保(1924.11. 1) 改名 (呂号第63潜水艦)
1939.12. 1 舞鶴籍
1945.11.20 除籍
1946. 5. 8 処分
伊予灘当初艦名 第84潜水艦
大12呂号第六十四潜水艦Ro-64三菱神戸1923.10.151924. 8.191925. 4.30 二等潜水艦佐世保1939.12. 1 舞鶴籍
1945. 4.12 戦没 (触雷)
1945. 8.10 除籍
広島湾
[34.14N/132.16E]
大12呂号第六十五潜水艦Ro-65三菱神戸1924.11.151925. 9.251926. 6.30 二等潜水艦佐世保1942.11. 4 喪失 (事故)
1943. 8. 1 除籍
キスカ
[51.58N/177.33E]
大12呂号第六十六潜水艦Ro-66三菱神戸1925.12. 11926.10.251927. 7.28 二等潜水艦佐世保1941.12.17 喪失 (衝突事故)
1942. 1.15 除籍
ウェーク附近
(呂号第62潜水艦と衝突)
[19.10N/166/28E]
大12呂号第六十七潜水艦Ro-67三菱神戸1925. 3. 51926. 3.181926.12.15 二等潜水艦佐世保1943.11.30 舞鶴籍
1945. 7.20 除籍
1946 解体
大12呂号第六十八潜水艦Ro-68三菱神戸1924. 2. 61925. 2.231925.10.29 二等潜水艦佐世保1939.12. 1 舞鶴籍
1945.11.30 除籍
1946. 4.30 処分
若狭湾予定艦名 第83潜水艦


定員表

昭和17年12月1日改定

職名・官階または職階員数
潜水艦長少佐1
乗組少佐、大尉2
乗組兵科尉官1
乗組中少尉(水)1
乗組中少尉(機)1
機関兵曹長1
兵曹11
機関兵曹13
主計兵曹1
水兵12
機関兵14
主計兵1
士官4
特務士官2
准士官1
下士官25
27
総計59
  1. 乗組少佐、大尉の中一人は水雷長兼分隊長、一人は機関長兼分隊長、兵科尉官は航海長の職務を主として行はしむるものとす
  2. 在役潜水艦には海軍大臣の定むる所に依り乗組として本定員の二倍以内の乗員を置く
  3. 外洋出動の場合母艦の同伴なきときは乗組として軍医科士官又は看護科特務士官、准士官一人を置くことを得
  4. 本表の外潜水隊に編入せられざる潜水艦には主計兵曹一人を増加す