概要
- 昭和18年 3月11日 勅令第116号
- 昭和18年 3月12日 公布
- 公布の日より施行
海軍大学校令を一部改正
- 研究部を新設し、職員に研究部長および研究部部員を置く
- 旧機関科将校関連の記述を修正
| 日本海軍の法令 | ||
|---|---|---|
| 前改正： 昭和16年 7月 1日 |
海軍大学校令 | 廃止： 昭和20年11月30日 |
朕海軍部内の教育機構整備の為にする海軍大学校令外10勅令中改正の件を裁可し茲に之を公布せしむ
御名御璽
昭和18年 3月11日
内閣総理大臣 東条英機
海軍大臣 嶋田繁太郎
海軍大臣 嶋田繁太郎
勅令第116号
- 第1条 海軍大学校令中左の通改正す
- 第2条の2 兵術及教育の規画に関する研究に任せしむる為海軍大学校に研究部を置く
- 第3条中「教官」の次に「研究部長」「研究部部員」を加ふ
- 第8条中「教務」の下に「及研究」を加ふ
- 第9条中「及研究」を削る
- 第9条の2 研究部長は校長の命を承け第2条の2に規定する研究を掌理す
- 第9条の3 研究部部員は研究部長の命を承け服務す
- 第16条中「海軍機関大尉又は機関中尉」を「海軍大尉又は中尉」に改む
- 附則第3項中「海軍機関少佐」を「海軍少佐」に改む
- 第2条 海軍軍医学校令中左の通改正す
- （後日）
- 第3条 海軍経理学校令中左の通改正す
- （後日）
- 第4条 海軍砲術学校令中左の通改正す
- （後日）
- 第5条 海軍水雷学校令中左の通改正す
- （後日）
- 第6条 海軍機雷学校令中左の通改正す
- （後日）
- 第7条 海軍通信学校令中左の通改正す
- （後日）
- 第8条 海軍航海学校令中左の通改正す
- （後日）
- 第9条 海軍潜水学校令中左の通改正す
- （後日）
- 第10条 海軍工機学校令中左の通改正す
- （後日）
- 第11条 海軍工作学校令中左の通改正す
- （後日）
附則
本令は公布の日より之を施行す
改正適用条文
海軍大学校令
- 第1条 海軍大学校は海軍士官に高等の学術を教授し兼て其の研究を行ふ所とす
- 第2条 海軍大学校の教育綱領は海軍大臣之を定む
- 第2条の2 兵術及教育の規画に関する研究に任せしむる為海軍大学校に研究部を置く
- 第3条 海軍大学校に左の職員を置く
- 校長
- 副官
- 教頭
- 教官
- 研究部長
- 研究部部員
- 主計長
- 附
- 第4条 校長は海軍大臣に隷し軍紀風紀を維持し校務を総理す
- 校長は作戦用兵の研究に関し軍令部総長の指示を承く
- 第5条 校長は部下の職員缺員中又は事故ありて其の職務を執ること能わさるときは他の職員をして其の職務を代理せしむることを得
- 第6条 校長缺員中又は事故ありて其の職務を執ること能わさるときは部下の兵科将校席次の順序に従ひ其の職務を代理す但し特に代理者を置きたる場合は此の限に在らす
- 第7条 副官は校長の命を承け庶務を掌理す
- 第8条 教頭は校長を佐け教務及研究を整理し紀律を維持す
- 第9条 教官は校長の命を承け各学科の教授を担任す
- 第9条の2 研究部長は校長の命を承け第2条の2に規定する研究を掌理す
- 第9条の3 研究部部員は研究部長の命を承け服務す
- 第10条 主計長は校長の命を承け会計及給与に関することを掌る
- 第11条 海軍大学校に附に充つる為判任文官を置く
- 第11条の2 附は海軍士官、特務士官、准士官及判任文官を以て之に充つ附たる海軍士官は校長の命を承け服務し附たる海軍特務士官、准士官及判任文官は上官の命を承け服務す
- 第12条 海軍大学校に於て修習する海軍士官を海軍大学校学生と称す
- 第13条 海軍大学校学生は之を左の四種に区別す
- 1 甲種学生
- 2 特修学生
- 3 機関学生
- 4 選科学生
- 第14条 甲種学生は海軍少佐又は大尉にして左の各号に該当する者に就き枢要職員又は高級指揮官の素養に必要なる高等の兵学その他の学術を修習せしむる為海軍大臣銓衡の上之を命す
- 1 身体強健実務の成績優等にして高等の兵学を修習せしむるに適当なる才学識量を有すと認むる者
- 2 入学試験に合格したる者
- 第15条 特修学生は前条の規定に依る甲種学生の教程を履修せざる海軍大佐又は中佐に対して身体強健実務の成績優等にして高等の兵学を修習せしむるに適当なる才学識量を有すと認むる者に就き枢要職員又は高級指揮官の素養に必要なる高等の兵学其の他の学術を修習せしむる為海軍大臣銓衡の上之を命す
- 第16条 機関学生は海軍大尉又は中尉にして左の各号に該当する者に就き要職に充つるに適する素養に必要なる高等の機関術其の他の学術を修習せしむる為海軍大臣銓衡の上之を命す
- 1 身体強健職務の成績優等にして高等の機関術を修習せしむるに適用なる才学識量を有すと認むる者
- 2 入学試験に合格したる者
- 第17条 選科学生は海軍士官にして専門の学科を研究することを志願し且実務の成績優等にして之を修習せしむるに適当なる才学識量を有すと認むる者に就き其の学科を修習せしむる為海軍大臣銓衡の上之を命す
- 海軍大臣必要と認むるときは海軍士官に其の専修すへき学科を指定して選科学生を命することを得
- 第18条 入学試験の規程は海軍大臣の認可を受け校長之を定む
- 第19条 海軍大学校学生の修業期間は海軍大臣之を定む
- 第20条 削除
- 第21条 削除
- 第22条 校長は海軍大臣の認可を受け実施研究の為学生を艦船部隊其の他海軍各部に派遣し修業せしむることを得
- 前項の規定に依り派遣せられたる学生は其の研究に関し当該庁長の指揮を受く
- 第23条 校長は海軍大臣の認可を受け選科学生を海軍部外の学校に委託し修業せしむることを得
- 第24条 校長は学生中不適当と認むる者あるときは之を海軍大臣に具申し海軍大臣は其の学生を免することを得
- 第25条 海軍大臣は戦時又は事変に際し必要と認むるときは学生を免することを得
- 海軍大臣は前項の規定に依り学生を免せられたる者に対し第14条乃至第16条の規定に拘らす再ひ学生を命することを得
- 第26条 海軍大臣は海軍大学校に臨時講習科を設け海軍将校をして必要なる学術の講習を受けしむることを得
附則