軍事参議院条例

第一条

軍事参議院ハ帷握ノ下ニ在リテ重要軍務ノ諮詢ニ応スル所トス

第二条

軍事参議院ハ諮詢ヲ待テ参議会ヲ開キ意見ヲ上奏ス

第三条

軍事参議院ニ議長、参議官、幹事長及幹事ヲ置ク

第四条

軍事参議官ハ左ノ如シ

元帥

陸軍大臣

海軍大臣

参謀総長

海軍軍令部長

特ニ軍事参議官ニ親補セラレタル陸海軍将官

第五条

軍事参議院議長ハ参議官中高級故参ノ者ヲ以テ之ニ充ツ

第六条

必要アル場合ニ於テハ重要ノ職ニ在ル将官ヲ以テ臨時参議官ニ補シ参議会ニ列セシム但シ其ノ関係セル議事ヲ終リタルトキハ直ニ解職セラレタルモノトス

第七条

陸海両軍ニ関スル事項ハ其ノ規画ヲ査照シ国防用兵ノ目的ヲ主トシ相互ノ聯繋ヲ調理スルヲ要ス

第八条

陸海軍互ニ相関繋セサル事項ニ付テハ陸軍又ハ海軍ノミノ参議官ヲ以テ参議会ヲ開クコトヲ得

第九条

緊急ノ事件ニ付テハ議長ハ院議ヲ経スシテ諮詢ニ対フルコトヲ得

第十条

幹事長ハ侍従武官長又ハ他ノ将官ヲ以テ之ニ充テ軍事参議会ノ庶務ヲ整理セシム
幹事ハ侍従武官中陸海軍佐官各一人ヲ以テ之ニ充テ幹事長ノ職務ヲ補助セシム

第十一条

特ニ親補セラレタル軍事参議官ニハ副官トシテ佐尉官一人ヲ附ス

（明治３６年１２月２８日勅令第二百九十四号）